脳脊髄液(のうせきずいえき)って何?
人体の7割が水。この水の流れが滞りなく流れる事は大切であり、当院では【脳・神経がしっかり働く事】そして【体の水(体液)が滞りなく流れること】を意識しながら施術を行っています。
その際に良く注目される水(体液)の流れは、血液とリンパ腋の流れです。血液の流れは主に全身への酸素と二酸化炭素の運搬、栄養の運搬などで、リンパの流れは主に全身から出た老廃物、体のゴミを運ぶ役割と病原菌との戦いです。
そして、もうひとつ大事な流れがあります。それが当院が最も注目する脳脊髄液の流れです。
脳脊髄液は心臓から送られる血液を元に、脳内の脈絡叢(みゃくらくそう)で作られます。上の画像で水色の部分が脳脊髄液です。脳は脳脊髄液の中に浮いており、脳を衝撃から守る役割や、寝ている間に脳の老廃物を洗い流したり、脳内でつくられたホルモンを全身に伝えたり、神経に栄養を与えたりしています。
脳脊髄液はリンパ液のように無色透明で全体で150mlほどあり、一日に500mlほど作られ一日に3~4回ほど入れ替わっている事とされています。また絶妙のバランスでミネラルが含まれており、質のいい脳脊髄液にはミネラルも必要となります。
この脳脊髄液は脈絡叢で作られ、脳内に流れ込み、脊髄硬膜内を流れて循環しています。
教科書的には、脳内の脳脊髄液はクモ膜顆粒で吸収され、脊髄の脳脊髄液は周りを取りまく静脈から吸収するとされています。最近では脳内にリンパ管が見つかり、そこから吸収されているという見方もされています。この脳脊髄液の流れは、まだわかっていない事も多いようです。
脳脊髄液は同じものが循環し続けているのではなくて、作って、流れて、吸収されて、作って、流れて、吸収されてをくり返しているという事です。
脳脊髄液が漏れだす?脳脊髄液減少症という症状
何らかの衝撃によって脊髄に傷が付き、そこから脳から脊髄を流れる脳脊髄液が漏れ出す事で脳内の脳脊髄液の量が減って、様々な症状とされており、頭痛、吐き気、めまい、だるさ、自律神経症状が起き上がると症状が出て、寝ると楽になるされています。
病院での治療として
①保存療法として安静と水分補給
②ブラッドパッチという自分の血液を脊髄付近に注射する事で、穴をふさぐ方法。
③直接、人口髄液を脊髄内に注入する方法もあるようです。
当院からの観方
当院では脳脊髄液は脳内の脈絡叢で作られ、脳内と脊髄内を流れて、脳内や脊髄の一番下末端や神経に沿って流れて吸収されていると捉えています。
ケガや事故で脊髄から硬膜に傷が付いて、脳脊髄液が漏れ出している人がいるかも知れませんが、漏れ出して脳脊髄液が減った分は、脳内に空洞が出来て空っぽ?その部分は空気なのでしょうか?一部を除き体内は空洞なく水で満たされているはずです。
脳脊髄液減少症に対する当院の観方として、脳内で作られた脳脊髄液の流れが滞り、頭にたまります。この状態だと脳が圧迫されて脳内が下がったように見えたり、脳・自律神経機能は大幅に低下します。つまり循環が悪いという状態です。循環が悪いという事は、吸収も悪いし、流れも悪いし、何より作られないと言う事です。つまり脳脊髄液を作って、流れて、吸収されて、作って、流れて、吸収されてがうまく行っていない循環が悪い状態と言えます。
その事で脳脊髄液減少症と同じような症状が出てくる事があり、病院でそのように診断された方の改善例もあります。
こういった観方もあるのだと参考にしてください。